膝の靭帯損傷のリハビリ|期間・筋トレ・スポーツ復帰を解説【ACL・MCL・PCL】


膝の靭帯損傷のリハビリ
治療期間・筋トレ・スポーツ復帰まで解説【ACL・MCL・PCL】
「膝の靭帯を損傷したけれど、どのようにリハビリをすればいい?」
「いつから歩いていい?」
「筋トレはしても大丈夫?」
「スポーツにはいつ復帰できる?」
膝の靭帯損傷は、損傷した靭帯の種類や程度、年齢、スポーツ活動の有無、手術を受けたかどうかによって、必要なリハビリや復帰までの期間が大きく異なります。
膝には、**前十字靭帯(ACL)・後十字靭帯(PCL)・内側側副靭帯(MCL)・外側側副靭帯(LCL)**などの重要な靭帯があります。靭帯を損傷すると、痛みや腫れだけでなく、「膝が抜ける」「踏ん張れない」「方向転換が怖い」といった不安定感が出ることもあります。
日本整形外科学会でも、膝靭帯損傷は受傷した靭帯や損傷の程度によって治療方法が異なるとされています。
この記事では、膝の靭帯損傷について、症状・治療方法・リハビリの時期・筋力トレーニング・スポーツ復帰・再発予防まで、できるだけ分かりやすく解説します。
なお、強い腫れや歩行困難、膝のロック、強い不安定感などがある場合は、まず整形外科で適切な診断を受けることが大切です
膝の靭帯損傷とは?
膝の靭帯損傷とは、膝関節を安定させている靭帯に強い負荷が加わり、靭帯が伸びたり、一部または完全に損傷した状態です。
靭帯は、骨と骨をつなぎ、関節が必要以上に動かないように支える役割を持っています。
そのため靭帯を損傷すると、単なる「膝の痛み」だけではなく、膝関節の不安定感や膝崩れにつながることがあります。
特にスポーツでは、走る・止まる・ジャンプする・着地する・方向転換するといった動作で膝に大きな負荷がかかるため、靭帯損傷が起こりやすくなります。
膝には4つの主要な靭帯がある
膝には主に次の4つの靭帯があります。
前十字靭帯(ACL)
後十字靭帯(PCL)
内側側副靭帯(MCL)
外側側副靭帯(LCL)
それぞれ役割や損傷しやすい状況が異なります。
前十字靭帯(ACL)
膝の中央にあり、脛骨が前方へ移動しすぎることなどを抑え、膝の安定性に重要な役割を持ちます。
後十字靭帯(PCL)
ACLの後方に位置し、脛骨が後方へ移動しすぎることを抑えます。
内側側副靭帯(MCL)
膝の内側にあり、膝が外側へ開くような動きを抑えます。
外側側副靭帯(LCL)
膝の外側にあり、膝の外側方向の安定性に関係します。
4つの靭帯はそれぞれ役割が違うため、「膝の靭帯損傷」と一括りにせず、どの靭帯を損傷したのかを確認することが重要です。
靭帯損傷は「伸びる・部分的に切れる・完全に切れる」に分けられる
靭帯損傷は一般的に、損傷の程度によって大きく分けて考えます。
Ⅰ度損傷
靭帯が伸びたり、細かな損傷が生じている状態です。
比較的軽度な損傷ですが、痛みや圧痛が出ることがあります。
Ⅱ度損傷
靭帯の一部が損傷している状態です。
痛みや腫れに加えて、靭帯の機能が低下することで、膝に不安定感が出る場合があります。
Ⅲ度損傷
靭帯が完全に断裂している状態です。
膝の不安定性が強くなることがあり、特にACL完全断裂などではスポーツ活動に大きな影響を及ぼすことがあります。
ただし、実際の治療方針は損傷の程度だけで決まるわけではありません。
損傷した靭帯・合併損傷・年齢・活動レベル・膝の不安定性などを総合的に判断する必要があります。
膝靭帯損傷で起こりやすい症状
膝の靭帯を損傷すると、次のような症状がみられることがあります。
膝の痛み
膝の腫れ
熱感
歩きにくい
膝を曲げ伸ばししにくい
膝に力が入りにくい
膝が抜けるような感覚
膝崩れ
方向転換すると不安定
スポーツ中に怖さを感じる
特に、受傷時に「ブチッ」「バキッ」といった感覚があった、急に膝が腫れた、膝がガクッと崩れるといった場合は、靭帯や半月板などの損傷を含めて医療機関で評価することが重要です。
膝の靭帯損傷は
どのような動作で起こる?
膝靭帯損傷は、スポーツだけで起こるわけではありません。
転倒や交通事故など、膝に強い外力が加わることで発生することもあります。
スポーツ中の急停止・方向転換
サッカーやバスケットボールなどでは、走っている状態から急停止したり、相手をかわすために急に方向を変えたりします。
このとき、足が地面に固定された状態で膝にねじれが加わると、ACLなどに大きな負荷がかかる場合があります。
ジャンプからの着地
バレーボールやバスケットボールなど、ジャンプと着地を繰り返す競技では、着地時の膝に大きな負荷がかかります。
特に、
膝が内側に入る
股関節がうまく使えない
着地時に体勢が崩れる
などが重なると、膝への負担が大きくなることがあります。
膝をひねる動作
足部が地面に接した状態で身体だけが回転すると、膝関節にねじれの力が加わります。
スポーツ中の切り返しだけでなく、日常生活で転倒した際にも起こる可能性があります。
人との接触による外傷
スポーツ中に相手と衝突し、膝に横方向から強い力が加わることでも靭帯損傷が起こります。
特にMCLなどは、膝に外側へ開くような力が加わることで損傷することがあります。
交通事故や転倒による靭帯損傷
交通事故や転倒では、膝に強い衝撃が加わることがあります。
このようなケースでは靭帯だけでなく、骨・半月板・軟骨などを同時に損傷している可能性もあるため、自己判断せず医療機関で確認することが大切です。
膝の4つの靭帯損傷の違い
「膝の靭帯損傷」と言っても、どの靭帯を損傷したかによって症状や治療方針は異なります。
前十字靭帯(ACL)損傷
ACLは膝の中央にある重要な靭帯です。
スポーツ中の、
急停止
急な方向転換
ジャンプからの着地
膝のひねり
などによって損傷することがあります。
ACL損傷では、
膝崩れ
膝の不安定感
方向転換時の怖さ
スポーツ動作の制限
などが問題になることがあります。
また、半月板損傷などを伴う場合もあります。
ACL損傷では手術が選択されるケースもありますが、すべての人が必ず手術を受けるわけではありません。活動レベルや膝の不安定性などを含めて治療方針を決めます。日本整形外科学会も、ACL損傷は他の靭帯損傷と比べて保存的に治癒する可能性が低いと説明しています。
後十字靭帯(PCL)損傷
PCLは、脛骨が後方へ移動しすぎるのを抑える靭帯です。
交通事故などで膝の前面を強く打った場合や、スポーツ中の外傷などで損傷することがあります。
PCL単独損傷では、状態によって保存療法が選択されることもあります。
内側側副靭帯(MCL)損傷
MCLは膝の内側にあります。
膝の外側から強い力が加わり、膝が外側へ開くような状態になることで損傷することがあります。
MCL損傷では保存療法が選択されることも多く、損傷の程度や不安定性などを確認しながらリハビリを進めます。
外側側副靭帯(LCL)損傷
LCLは膝の外側にある靭帯です。
膝の内側から強い力が加わるなどして損傷することがあります。
LCL損傷では、他の靭帯や周辺組織を同時に損傷している場合もあるため、正確な評価が重要です。
膝靭帯損傷のリハビリはなぜ必要?
膝靭帯損傷後のリハビリでは、単に「痛みをなくす」だけではなく、膝を再び安全に使える状態へ戻していくことが重要です。
運動器リハビリテーションでは、原因となる疾患や合併症、生活状況などを確認したうえで機能を評価し、計画的に進めることが基本となります。
痛みがなくなっただけではスポーツ復帰できない
膝の痛みがなくなっても、
筋力が落ちている
可動域が十分に戻っていない
片脚で安定して立てない
着地が不安定
切り返しで膝が内側に入る
といった問題が残っていることがあります。
そのため、「痛くない=完全に復帰できる」ではありません。
膝関節の可動域を取り戻す
靭帯損傷後は、痛みや腫れによって膝を動かしにくくなることがあります。
特に膝が十分に伸びない状態が続くと、歩行や階段などの日常動作にも影響する可能性があります
筋力低下を防ぐ
膝を痛めると、運動量が減ることで太ももの筋肉などが落ちやすくなります。
特に大腿四頭筋の筋力低下は、膝の機能回復を考えるうえで重要なポイントです。
膝関節の安定性を高める
靭帯損傷後は、靭帯そのものだけではなく、膝周囲の筋肉や身体の使い方も含めて安定性を考える必要があります。
バランス・固有感覚を取り戻す
膝をケガすると、片脚で立つ、着地する、方向転換するといった動作の感覚が変化することがあります。
そのため、筋力だけではなくバランス能力や身体の位置を感じ取る能力も段階的に戻していきます。
競技動作を再び安全に行えるようにする
最終的には、
歩行 → ジョギング → ランニング → ジャンプ → 着地 → ダッシュ → 切り返し → 競技動作
というように、競技レベルに合わせて負荷を高めていきます。
日常生活に復帰できたことと、競技スポーツに復帰できることは同じではありません。
膝靭帯損傷の治療方法
膝靭帯損傷の治療方法には、大きく分けて保存療法と手術療法があります。
どちらが適しているかは、靭帯の種類や損傷程度、膝の不安定性、年齢、スポーツ活動などによって異なります。
保存療法
保存療法では、手術を行わずに状態に合わせてリハビリや装具などを組み合わせます。
具体的には、
活動量の調整
装具の使用
痛みや腫れへの対応
関節可動域訓練
筋力トレーニング
バランス訓練
歩行訓練
動作訓練
などを行います。
MCL損傷などでは保存療法が選択されることも多く、PCL単独損傷でもまず保存療法を行う場合があります。
手術療法
手術が必要と判断された場合には、
靭帯修復術
靭帯再建術
半月板などの合併損傷への処置
などが検討されます。
特にACL損傷では、スポーツ活動の内容や膝の不安定性などを考慮して再建術が選択されることがあります。
手術を受けた場合は、術式や同時に行った処置によってリハビリの進め方が変わるため、自己判断で運動量を増やさないことが大切です。
膝靭帯損傷のリハビリは
いつから始める?
リハビリを開始する時期は、靭帯の種類や損傷程度、手術の有無によって異なります。
「靭帯損傷から○日経ったから、この運動をする」という一律の基準ではなく、膝の腫れ・痛み・可動域・筋力・安定性などを確認しながら段階的に進めることが重要です。
急性期
受傷直後は、
痛み
腫れ
熱感
関節の動かしにくさ
荷重のしにくさ
などを確認します。
この時期に無理に筋トレやランニングを行うのではなく、まず損傷状態を正確に把握することが重要です。
回復期
痛みや腫れが落ち着いてきたら、
膝関節の可動域改善
歩行の改善
荷重練習
筋力回復
バランス訓練
などを状態に合わせて進めます。
機能回復期
日常生活が安定してきたら、より実際の動作に近いトレーニングへ進みます。
例えば、
スクワット
ステップアップ
片脚立ち
バランス訓練
階段動作
ジョギング
などです。
ただし、これらを全員が同じ順番・同じ時期に行うわけではありません。
スポーツ復帰期
スポーツ復帰が目標の場合は、
ジョギング
ランニング
ダッシュ
ジャンプ
着地
急停止
切り返し
競技特有の動作
などへ徐々に負荷を高めていきます。
ACL再建後のスポーツ復帰では、単純に術後何か月経ったかだけでなく、機能的な評価などを組み合わせて判断する考え方があります。AAOSのガイドラインでも、ホップテストなどの機能評価をスポーツ復帰判断の一要素として考慮できるとされています。
膝靭帯損傷のリハビリで
重要な5つのポイント
膝関節の可動域
まず確認したいのが、膝がしっかり曲がるか、伸びるかという点です。
特に膝が伸び切らない状態が続いている場合は、歩行や階段などにも影響する可能性があります。
「痛みが減ったから大丈夫」ではなく、左右差も含めて確認することが大切です。
大腿四頭筋の筋力
太ももの前にある大腿四頭筋は、膝を支えるうえで重要な筋肉です。
膝を痛めて運動量が減ると筋力が低下しやすいため、状態に応じて段階的にトレーニングを行います。
ハムストリングスの筋力
太ももの裏にあるハムストリングスも、膝や股関節の動きに関係する重要な筋群です。
ただし、ACL再建後などでは手術方法によって負荷のかけ方に注意が必要な場合があります。
お尻・股関節周囲の筋力
膝の動きは膝だけで決まるわけではありません。
特に、
大殿筋
中殿筋
股関節周囲の筋群
などがうまく働くことは、走る・着地する・方向転換するといった動作を考えるうえで重要です。
バランス・固有感覚
片脚で立ったときに身体が大きく揺れる、着地時に膝が内側へ入るなどの場合は、筋力だけでなく身体のコントロールにも課題がある可能性があります。
そのため、スポーツ復帰では筋力だけでなく、実際の動作を確認することが重要です。
膝靭帯損傷の
リハビリで行われる筋トレ
ここから紹介する運動は、膝靭帯損傷をしたすべての方にそのまま当てはまるわけではありません。
特に手術後や強い腫れが残っている場合、装具を使用している場合などは、主治医や理学療法士の指示を優先してください。
パテラセッティング
膝を伸ばした状態で太ももの前側に力を入れ、膝を伸ばす感覚を確認する運動です。
膝を動かすことに不安がある時期でも行われることがありますが、開始時期や方法は損傷状態によって異なります。
膝伸展運動
膝を伸ばす動きを使い、大腿四頭筋を働かせます。
ただし、術後の場合は手術内容によって避けるべき動作や負荷が異なることがあります。
ヒップリフト
仰向けで膝を曲げ、お尻を持ち上げる運動です。
お尻や股関節周囲の筋肉を使うことを目的とします。
クラムシェル
横向きで股関節を開く運動です。
股関節周囲の筋肉を働かせるトレーニングとして使われます。
スクワット
スクワットでは、膝だけではなく股関節や足関節も連動して動きます。
膝が内側に入らないか、左右差がないかなど、フォームを確認しながら行うことが重要です。
片脚スクワット
両脚で行うスクワットよりも負荷が高く、膝・股関節・足部のコントロールが求められます。
十分な筋力や安定性が戻ってから行うことが大切です。
片脚立位
片脚で立つことで、膝だけでなく股関節や足部を含めたバランス能力を確認できます。
最初は安定した場所で行い、必要に応じて支えを使います。
ステップアップ
台などを使って身体を持ち上げる運動です。
階段を上る動作にも近いため、日常生活やスポーツに必要な下肢の機能を確認する一つの方法になります。
膝靭帯損傷のリハビリで
やってはいけないこと
痛みを我慢して筋トレする
「筋トレは頑張るほど早く治る」と考えて、痛みを我慢しながら負荷を上げるのはおすすめできません。
運動後に痛みや腫れが強くなる場合は、負荷が適切か見直す必要があります。
腫れているのに無理に運動する
膝の腫れが強い状態で無理にランニングやジャンプを行うと、膝にさらに負担をかける可能性があります。
まずは腫れの原因を確認しましょう。
自己判断でランニングを再開する
「歩けるようになったから走ってもいい」とは限りません。
ランニングでは歩行よりも膝への負荷が大きくなるため、筋力や動作の安定性を確認してから段階的に再開することが重要です。
膝の不安定感を無視する
「たまに膝が抜けるけれど痛くないから大丈夫」と考えるのは危険です。
膝崩れを繰り返す場合は、靭帯や半月板などの状態を含めて医療機関で確認することをおすすめします。
左右差を確認せずにスポーツへ復帰する
片脚立ちやスクワット、ジャンプなどで左右差が残っている場合、競技復帰後の動作にも影響する可能性があります。
「痛くないから治った」と判断する
膝靭帯損傷のリハビリでは、
痛み → 可動域 → 筋力 → バランス → 動作 → 競技動作
というように、複数の要素を確認することが大切です。
膝靭帯損傷の
リハビリ期間はどのくらい?
「膝の靭帯損傷は何週間で治りますか?」という質問は非常に多いですが、全員に当てはまる期間を一つの数字で答えることはできません。
損傷した靭帯、損傷の程度、手術の有無、合併損傷、年齢、筋力、競技レベルなどによって異なるためです。
スポーツ復帰までに必要な期間
スポーツ復帰は「○か月経ったからOK」という単純なものではありません。
特にACL再建後では、競技特性や筋力、動作、心理面など複数の要素を考慮する必要があります。AAOSも、スポーツ復帰については機能評価などを含めて判断する考え方を示しています。
そのため、
「期間」+「膝の状態」+「身体機能」+「競技動作」
を総合的に確認することが大切です。
膝靭帯損傷から
スポーツ復帰するために必要なこと
日常生活で痛みがない
まずは歩行や階段などの日常生活を安定して行えることが基本です。
膝の腫れがコントロールできている
運動した後に膝が大きく腫れる場合は、まだ負荷が高すぎる可能性があります。
膝関節の可動域が回復している
膝の曲げ伸ばしに左右差がないか確認します。
左右の筋力差を確認する
太ももや股関節周囲などの筋力を確認し、競技に必要なレベルまで戻していきます。
片脚で安定して立てる
片脚立位で大きくふらつく場合は、スポーツ復帰前にバランス能力を見直す必要があります。
ジャンプ・着地が安定している
着地時に、
膝が内側に入る
身体が大きく傾く
左右差がある
などの問題がないか確認します。
切り返し動作で膝が内側へ入らない
サッカーやバスケットボールなどでは、切り返し動作が重要です。
直線を走れるようになっただけでは、競技復帰には不十分な場合があります。
競技特有の動作を問題なく行える
最後は競技に合わせて、
ダッシュ
ジャンプ
着地
切り返し
急停止
ボールを使った動作
などへ段階的に戻します。
刈谷市・安城市・知立市・高浜市・大府市で膝靭帯損傷のリハビリにお悩みの方へ
刈谷市を中心に、安城市・知立市・高浜市・大府市などから膝の痛みやスポーツ障害についてご相談いただく方に向けて、当院では膝の状態を確認しながら施術を行っています。
膝靭帯損傷の場合、まず大切なのは損傷状態を正確に把握することです。
強い外傷や靭帯断裂が疑われる場合は、整形外科での検査・診断を優先します。
そのうえで、医療機関での治療やリハビリと並行して、痛みや筋肉の状態、身体の動かし方などについてサポートが必要な場合にはご相談ください。
刈谷はりきゅうマッサージ院の膝へのアプローチ
当院では、膝だけを見るのではなく、膝がなぜ痛むのか、どのような動作で負担がかかっているのかを確認することを大切にしています。
エコーを使って状態を確認
必要に応じてエコーを使用し、膝周囲の状態を確認します。
エコーによって確認できる情報を施術の参考にしながら、身体の状態を評価します。
ただし、エコーですべての靭帯損傷を確定診断できるわけではありません。
神経施術による身体機能へのアプローチ
身体を動かす際には、筋肉や関節だけでなく神経系による調整も関係しています。
当院では、身体の動きや筋肉の状態などを確認しながら、神経施術を組み合わせることがあります。
鍼灸施術による筋肉・痛みへのアプローチ
膝をかばうことで負担が集中している筋肉などを確認し、状態に応じて鍼灸施術を行います。
目的は靭帯を直接つなぐことではなく、痛みや筋肉の状態などに対する補助的なアプローチです。
ラジオ波によるコンディショニング
筋肉の張りや身体の状態を確認し、必要に応じてラジオ波による温熱刺激をコンディショニングに活用します。
リハビリ・セルフケアとの組み合わせ
施術だけで身体を変えるのではなく、必要に応じて、
自宅での運動
ストレッチ
筋力トレーニング
動作の見直し
スポーツ復帰に向けた準備
なども含めて考えます。
なお、医療機関でリハビリを受けている場合は、その内容を優先しながら無理のない範囲で取り入れることが大切です。
当院で膝靭帯損傷後に
大切にしていること
「痛い場所」だけを見るのではなく動作を見る
膝が痛いからといって、必ずしも膝だけに問題があるとは限りません。
歩行やスクワット、片脚立ちなどを確認すると、膝に負担が集中する原因が見つかることがあります。
左右差を確認する
靭帯損傷後は、無意識に痛い側をかばっていることがあります。
そのため、
筋力
可動域
片脚立位
スクワット
歩行
などの左右差を確認します。
膝だけでなく股関節・足関節も確認する
膝は股関節と足関節の間にあります。
そのため、膝だけではなく股関節や足関節の動きも確認することで、身体全体の動作を考えやすくなります。
スポーツ復帰を見据えて身体全体を評価する
スポーツでは膝だけを動かすわけではありません。
走る、跳ぶ、着地する、止まる、方向転換するといった動作では、股関節・体幹・足部なども連動します。
そのため、スポーツ復帰を目指す方には、膝だけでなく全身の動きを考えることが重要です。
膝靭帯損傷のリハビリに関する
よくある質問
Q. 膝の靭帯損傷は自然に治りますか?
靭帯の種類や損傷程度によって異なります。
MCLなどでは保存療法で経過を見ることがありますが、ACL完全損傷などでは膝の不安定性が残ることがあります。
「自然に治るか」だけで判断せず、損傷した靭帯と程度を確認することが大切です。
Q. 靭帯損傷は何週間で治りますか?
一律に何週間とは言えません。
損傷部位、損傷程度、手術の有無、合併損傷、筋力や可動域、スポーツ復帰の目標などによって異なります。
Q. 靭帯損傷でも歩いて大丈夫ですか?
損傷の程度によります。
歩けるから靭帯損傷ではない、とは限りません。
逆に、強い痛みや不安定感がある状態で無理に歩くこともおすすめできません。
Q. 靭帯損傷後は筋トレしてもいいですか?
状態によっては筋力トレーニングがリハビリの重要な一部になります。
ただし、受傷直後や術後は運動内容や負荷に制限がある場合があります。
「靭帯損傷=筋トレ禁止」でも「筋トレすれば早く治る」でもありません。
状態に合わせて進めることが重要です。
Q. ACL損傷は手術しないと治りませんか?
必ず手術が必要というわけではありません。
一方で、スポーツ活動の内容や膝の不安定性などによっては手術が検討されます。
自分の生活や競技レベルを含めて整形外科で相談しましょう。
Q. 靭帯損傷後に膝が痛いのはなぜですか?
靭帯の状態だけでなく、
筋力低下
可動域制限
膝周囲の筋肉への負担
半月板などの合併損傷
動作パターンの変化
などが関係する可能性があります。
痛みが長期間続く場合は、再度状態を確認することをおすすめします。
Q. 靭帯損傷後の膝の腫れはいつまで続きますか?
損傷の程度や治療内容によって異なります。
運動した後に毎回腫れる、腫れがなかなか引かない、急に腫れが強くなったという場合は、負荷量や膝の状態を確認する必要があります。
Q. 靭帯損傷後いつから走れますか?
「○週間後」と一律に決めることはできません。
歩行、可動域、腫れ、筋力、片脚での安定性などを確認し、段階的にランニングへ移行します。
特に術後は主治医や理学療法士の指示を優先してください。
Q. 鍼灸で靭帯損傷を治せますか?
鍼灸で断裂した靭帯を直接つなぐことはできません。
当院では、必要な医療機関での診断・治療を前提として、膝周囲の筋肉の緊張や痛みなどに対する補助的な施術として鍼灸を行います。
Q. エコーで膝の靭帯を確認できますか?
エコーでは、確認できる範囲の靭帯や周辺軟部組織をリアルタイムで観察することができます。
ただし、すべての靭帯損傷をエコーだけで診断できるわけではありません。
ACLなどの損傷が疑われる場合には、整形外科での診察やMRIなどが必要になることがあります。
まとめ
膝靭帯損傷は状態に合わせた
段階的なリハビリが重要
膝の靭帯損傷は、単に「膝を痛めた」というだけではなく、どの靭帯をどの程度損傷したのかによって、その後の治療やリハビリが変わります。
膝には、
前十字靭帯(ACL)
後十字靭帯(PCL)
内側側副靭帯(MCL)
外側側副靭帯(LCL)
などがあります。
損傷の程度や靭帯の種類によって、保存療法や手術療法が選択されます。
リハビリでは、
可動域 → 筋力 → バランス → 基本動作 → ランニング → ジャンプ・着地 → 切り返し → 競技復帰
というように、状態に合わせて段階的に負荷を上げていくことが大切です。
また、「痛みがなくなったから治った」ではなく、筋力や動作、膝の安定性まで確認してからスポーツへ復帰することが重要です。
日本整形外科学会も膝靭帯損傷について、損傷した靭帯によって治療方針が異なることを示してい
当院では、膝靭帯損傷そのものを診断・治療するのではなく、必要な医療機関での診断・治療を前提として、エコーによる状態確認、鍼灸、神経施術、ラジオ波などを組み合わせ、膝周囲の痛みや筋肉の状態、身体の動かし方などを確認しながらコンディショニングを行っています。
「靭帯損傷後の痛みが残っている」
「リハビリをしているけれど左右差が気になる」
「膝の不安定感が気になる」
「スポーツ復帰に向けて身体の状態を確認したい」
という方は、まず現在の膝の状態を把握することから始めましょう。
刈谷市を中心に、安城市・知立市・高浜市・大府市などから膝の痛みやスポーツ障害についてお悩みの方も、状態に応じた適切な医療機関での検査を受けたうえで、必要なコンディショニングについてご相談ください。
