野球肩とは?
刈谷市の鍼灸整体院が解説
定義と概要
野球肩とは、野球やソフトボールなどの投球動作を繰り返すことで肩関節やその周辺組織に障害が起こる状態を指します。特に、肩関節内の腱や軟骨が損傷し、痛みや可動域の制限などの症状が現れます。この障害は投手だけでなく、外野手や捕手にも見られます。適切なケアを行わない場合、慢性的な肩の痛みや運動能力の低下を引き起こすことがあります。
発生メカニズム
野球肩は、主に反復的な投球動作による過剰な負荷が原因です。投球時には肩関節が大きく動き、関節周囲の腱や筋肉、関節唇にストレスがかかります。この負荷が蓄積すると、組織が炎症を起こし、やがて損傷や機能障害につながります。また、不適切なフォームや体力不足がこれを助長することもあります。
野球肩の原因
・オーバーユース(使い過ぎ)
野球肩の最も一般的な原因は、肩の過剰使用です。シーズン中に投球数が多く、休養が十分に取れていない選手は特にリスクが高いです。投球数の制限を設けることや適切な休養を取ることが、予防の第一歩となります。
・フォームの問題
不適切な投球フォームは肩への負担を大きくします。例えば、腕を必要以上に後ろへ引いたり、体幹の使い方が不十分だと肩に過剰な力が集中します。専門家によるフォームチェックや指導が重要です。
・筋力のアンバランス
肩周辺の筋肉が均等に鍛えられていない場合、特定の筋肉に負担が集中します。特に、肩甲骨を安定させる筋肉が弱いと、肩関節にかかる負荷が増加し、野球肩を引き起こす可能性があります。
野球肩の症状
・肩の痛み
野球肩の主な症状は肩の痛みです。投球時に鋭い痛みを感じる場合もあれば、じわじわと広がる鈍い痛みが続くこともあります。痛みは軽度のうちに適切な対応をすることが大切です。
・可動域の制限
肩がスムーズに動かせなくなることも野球肩の症状の一つです。腕を上げたり、後ろに回す動作が難しくなることがあります。これにより、プレーに支障が出るだけでなく、日常生活にも影響が及びます。
・筋力低下
肩周囲の筋力が低下し、投球時の速度やコントロールが落ちることがあります。また、物を持ち上げたり、腕を使う動作が困難になることもあります。
野球肩の判断方法
問診と視診
医師や専門家は、患者の投球頻度、痛みの部位、症状の発症時期などを詳しく聞き取ります。また、肩の状態を視診して動作の制限や異常を確認します。
エコー検査
エコー検査(超音波診断)は、野球肩の診断において重要なツールです。リアルタイムで肩の筋肉や腱の状態を観察でき、炎症や損傷を迅速に特定することが可能です。非侵襲的で痛みを伴わないため、スポーツ選手にも適した診断方法です。
MRIやX線
必要に応じてMRIやX線検査を行い、より詳細な画像を取得します。これにより、軟骨や腱板、関節唇の損傷の有無を正確に確認できます。
野球肩の治療法
保存療法
野球肩の治療の基本は安静です。痛みがある場合は投球を控え、アイシングで炎症を抑えることが推奨されます。また、ストレッチやテーピングを活用して肩を保護することも有効です。
リハビリテーション
肩の可動域を回復させ、筋力バランスを整えるためのリハビリを行います。ストレッチや筋力トレーニングを組み合わせたプログラムを段階的に進めることが重要です。
鍼灸施術
鍼灸は、痛みの緩和や血行促進に効果的です。肩の痛みに関係する神経に鍼を刺すことで筋肉の緊張を緩め、治癒を促します。当院では患者様に合わせた施術を行っています。
神経施術
神経施術は、肩関節周囲の神経の働きを改善するためのアプローチです。神経の誤作動を整え、症状の根本改善を目指します。
当院のアプローチ
・エコーガイド下施術
当院では超音波画像を活用し、精密な施術を行います。これにより、痛みの原因部位を正確に把握し、効果的な治療が可能です。
・個別リハビリプログラム
患者様一人ひとりの症状に合わせたリハビリ計画を立案します。サポートしながら、無理のないペースで改善を図ります。
・総合的なケア
鍼灸、神経施術、整体を組み合わせ、野球肩の症状を包括的にケアします。
野球肩の予防策
適切なウォーミングアップとクールダウン
投球前後に肩周りの筋肉をほぐし、血流を促進することが予防の基本です。
投球フォームの改善
正しいフォームの習得は、肩への負担を軽減します。専門家による指導が重要です。
投球数の管理
投球数を制限し、肩を十分に休ませることが大切です。特に成長期の選手は注意が必要です。
筋力と柔軟性の向上
肩甲骨周りの筋肉を強化し、柔軟性を維持することで、怪我のリスクを軽減できます。
まとめ
野球肩は早期発見と適切な治療が鍵です。当院では専門的な知識と技術を駆使し、患者様の健康をサポートします。肩の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。